植木屋は葉っぱの何を見ているのか|世田谷区の現場で撮った一枚から
剪定に伺うと、私たちはまず木の全体を眺めてから、近づいて葉を見ます。お客さまから「何を見ているんですか」と聞かれることもあります。
2026年5月、世田谷区の現場で撮った一枚の写真を使って、植木屋が葉っぱのどこを見ているのかを書いてみます。

1. 葉の付き方と形で、木の種類を見当つける
まず見るのは、葉が枝にどう付いているかです。
- 枝の左右に互い違いに付いているか(互生)
- 同じ位置から向かい合って付いているか(対生)
この写真の葉は、互い違いに付いています。細長く先がとがった形で、縁には細かなギザギザ(鋸歯)があり、表面にはつやがあります。
木の種類が分かると、切ってよい時期、強く切っても大丈夫か、どんな形に仕立てるのが向いているかが決まります。木の種類を間違えると、花芽を落としたり、弱らせたりすることになります。
2. 葉の色で、木が元気かどうかを見る
写真をよく見ると、明るい黄緑の葉と、濃い緑の葉が混じっています。
明るい黄緑は、春に伸びたばかりの新しい葉です。濃い緑は、前の年からついている葉です。新しい葉が勢いよく出ているのは、木が元気な証拠です。
反対に、葉が小さい、色が薄い、枝の先から枯れてくる、といった様子があれば、根や日当たり、病気や虫の影響を疑います。その場合は、強く切るのを控えることもあります。
3. 新しい葉の状態で、切る時期を決める
5月は、多くの常緑樹で新しい葉が伸びている時期です。この時期の新芽はまだやわらかく、ここで強く切ると、せっかく伸びた葉を落とすことになります。
常緑樹の剪定は、新しい葉が伸びて固まってからのほうが木への負担が少なく、仕上がりも長持ちします。木の種類によって適した時期が違うので、詳しくは剪定時期のカレンダーもご覧ください。
4. 葉の重なり方で、どこを透かすかを決める
最後に見るのが、葉と枝の重なり方です。
葉が何層にも重なって奥が暗くなっている部分は、風が通らず、内側の葉が枯れやすくなります。そこが、枝を元から抜いて透かす場所になります。
外側の形を整える前に、まず「どこが混んでいるか」を葉の重なりで読む。これが、植木屋が近づいて葉を見ている理由です。
葉っぱ一枚にも、木の事情が出る
葉は、木がいま元気か、どこに無理がかかっているかを、いちばん分かりやすく教えてくれる部分です。
お庭の木の葉の色が変わってきた、葉が小さくなった、という変化に気づいたら、早めにご相談ください。写真を送っていただくだけでも、おおよそのお答えができます。
庭番(niwaban)は都内全域と隣接する三県よりご依頼を承っております。