常緑樹と落葉樹、剪定の考え方はどう違う?見分け方と切ってよい時期
常緑樹と落葉樹、剪定の考え方はどう違う?見分け方と切ってよい時期
「うちの木、いつ切ればいいですか」というご質問に答えるとき、最初に確かめるのが常緑樹か落葉樹かです。ここが分かれば、時期の判断は半分ついたようなものです。
見分け方
冬に葉があるかどうか、それだけです。
- 落葉樹 ── 秋に葉が色づいて落ち、冬は枝だけになる(モミジ、ケヤキ、ハナミズキ、サルスベリ、ウメ、コブシ)
- 常緑樹 ── 一年中葉がついている(キンモクセイ、シラカシ、ツバキ、サザンカ、マサキ、モチノキ、マツ)
常緑樹も葉を落とさないわけではなく、古い葉から少しずつ入れ替わっています。ただ、一斉に落ちて丸裸になることはありません。
落葉樹 ── 冬に、骨格を作る
落葉樹の剪定は 12月から2月が本番です。理由は単純で、葉がないと枝ぶりがよく見えるからです。
どの枝が内側に向かっているか、どこで交差しているか、どこが混んでいるか。葉がある時期には見えないものが、冬にははっきり見えます。「木の骨格を作る」剪定は、この時期にしかできません。
木自身も休んでいるので、太い枝を落としても負担が小さく済みます。
夏はどうするか。 伸びすぎた枝を軽く整える程度にとどめます。夏に強く切ると、光合成をする葉を一度に失って木が弱ります。また、切り口から病気が入りやすい時期でもあります。
常緑樹 ── 春と秋。真冬は避ける
常緑樹の適期は 4〜6月と 9〜10月です。
いちばん避けたいのが真冬の強剪定です。常緑樹は冬も葉をつけて活動しているため、寒い時期に葉を大量に落とすと、寒風にさらされて枝先から枯れ込むことがあります。
「年末に庭をすっきりさせたい」というご要望は多いのですが、常緑樹については軽く整える程度にして、しっかり切るのは春を待つほうが安全です。この判断が、翌年の姿を分けます。
なぜ4月まで待つのか
春に新芽が動き出してから切ると、切り口の近くからすぐに新しい芽が出ます。傷がふさがるのも早く、木への負担が小さくなります。逆に真冬は、切り口が開いたまま数か月放置されることになります。
切り方の考え方も違う
落葉樹は「抜く」
モミジやハナミズキのような落葉樹は、枝を根元から抜いて透かすのが基本です。外側を刈りそろえると、枝先が箒のように増えて、自然な姿から遠ざかります。
内側に向かう枝、交差している枝、真上に勢いよく伸びた枝(徒長枝)。こうした不要な枝を付け根から外していくと、残った枝の線がきれいに見えてきます。
常緑樹は「抜く」と「刈る」を使い分ける
常緑樹でも、シラカシやモチノキのように自然樹形で見せる木は透かします。
一方で、生垣、玉散らし、トピアリーのように「面」や「形」を見せる仕立てものは、刈り込んで形を出します。マサキ、レッドロビン、カイヅカイブキ、ドウダンツツジなどがこれに当たります。
大事なのは、木の種類ではなく「その木がどう仕立てられているか」で決めることです。同じキンモクセイでも、自然樹形で育ててきたものと、丸く刈り込んできたものでは、やることが変わります。
早見表
| 落葉樹 | 常緑樹 | |
|---|---|---|
| 適期 | 12〜2月(休眠期) | 4〜6月/9〜10月 |
| 避ける時期 | 真夏の強剪定 | 真冬の強剪定 |
| 基本の切り方 | 枝を根元から抜いて透かす | 仕立てによって透かす/刈る |
| 冬の見え方 | 枝だけになるので骨格が見える | 葉があるので中が見えにくい |
針葉樹は、また別です
マツ、マキ、スギ、ヒノキなどの針葉樹は常緑ですが、剪定の作業自体が違います。特に松は、手で新芽を摘む「みどり摘み」と、古い葉をむしる「もみあげ」という独自の手入れが必要です。松の記事で詳しく書いています。
分からなければ写真を送ってください
ご自宅の木の名前が分からなくても構いません。写真を撮って送っていただければ、樹種と、いつ・どう切るのがいいかをお答えします。
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