2階の屋根を越えた柿の木を、胸の高さまで切り下げる伐採|重い枝を安全に落とす段取り(杉並区)
2026年7月、杉並区で柿の木の伐採を行いました。一般的な2階建て住宅の屋根を越えるほど育った柿の木を、人の胸の高さほどまで切り下げる作業です。
この作業は、木の形を整える剪定ではありません。大きくて重さのある枝を、家や塀、まわりの物を傷めずに、順番に落としていく伐採です。写真は、その段取りの一部を切り取ったものです。
なぜ根元から一度に切り倒さないのか
木は根元で切れば倒れます。しかし住宅地の庭には、倒す場所がありません。屋根の高さを越える木を倒せば、家の屋根、隣家、塀、電線のどれかに当たります。
そこで、上の枝から順に、重さを少しずつ減らしながら切り下げていきます。一度に落とす量を小さくすることで、落ちる場所と勢いをコントロールできます。
1. 下から見上げて、落とす順番を決める

作業はまず、下から木全体を見上げるところから始まります。ここで決めるのは、どの枝から、どの方向へ、どのくらいの長さで落とすかです。
- 枝の下に何があるか(屋根・塀・室外機・植え込み)
- 枝の重さがどちらに偏っているか
- 切った枝を落とせる空間がどこにあるか
生木の枝は、見た目よりずっと重いものです。太い枝を長いまま落とせば、地面に当たった衝撃で跳ねたり、思わぬ方向に倒れたりします。だから落とす長さを短く区切ることが、段取りのいちばんの要です。
2. 重い幹は、短く区切って上から落とす


屋根を越えていた幹は、上の部分から区切って落としました。上を軽くしてから下を切ることで、次に切る部分が、より軽く、より安全に扱えるようになります。
太い幹を切るときは、切り込みを入れる向きと深さで、幹が倒れる方向をあらかじめ決めておきます。鋸を入れてから「どちらに倒れるか」を考えるのでは遅すぎます。
3. 木に登って、切り口のまわりを片づける

高い位置の作業は、木に登って行います。幹のまわりに残った枝を先に落とし、次に幹を切るときに、引っかかる枝がない状態にしてから進みます。
4. 胸の高さまで切り下げ、運べる長さに切り分ける

最後は、幹を人の胸の高さほどまで切り下げました。切り落とした幹と枝は、その場で運び出せる長さに切り分けて積み込み、持ち帰っています。処分費はお見積りの金額に含めています。
この現場から伝えたいこと
伐採でいちばん時間を使うのは、実は鋸を引いている時間ではありません。どこから、どの順で、どの長さで落とすかを決める時間です。段取りが決まれば、作業は安全に、早く進みます。
豆知識:柿の木は「登るな」と言われてきた
昔から「柿の木から落ちると……」と言われるように、柿の枝は折れやすいことで知られています。実がたくさんなる木で、見た目には丈夫そうでも、細い枝に体重をかけると急に折れることがあります。
柿の木に登るときは、太い幹や、しっかりした枝の付け根に体を預け、細い枝には乗らないのが鉄則です。
自分でできること、頼んだほうがいいこと
自分でできるのは、地面に立ったまま届く細い枝を切ることまでです。
頼んだほうがいいのは、屋根を越える高さの木、腕より太い幹や枝、下に屋根・塀・電線があって枝を落とせない場合です。伐採は、段取りを誤ると家を傷めたり、大きなけがにつながったりします。
杉並区のご案内は杉並区の植木屋、伐採の進め方は重機が入らない場所の伐採「吊るし切り」とはもご覧ください。庭番(niwaban)は都内全域と隣接する三県よりご依頼を承っております。